今回は、2024年4月23日に505 Gamesから発売された「百英雄伝」のレビューをしたいと思います。
概要
—ようこそ、オールラーン大陸へ
多くの価値観、文化を持つ国が集まる場所、
オールラーン大陸、その一地方から物語が始まる。
剣とそして、神秘的な力を秘めた魔導レンズ(ルーンレンズ)が力を振るい
人、獣人、エルフ、砂漠の民、それらが時に協力し、時には覇を争い合っていた。その中で魔導レンズの力の研究で一日の長を持ち、その力を引き出す技術を習得した
帝国、ガルディアは更なる魔導レンズの力を求めて各地に捜索の手を広げていた。その捜索の任にあたった帝国の若き俊才士官セイ・ケースリング、
そしてその捜索隊に加わりセイと友情を交わす事になる辺境の村出身の少年ノア。二人は運命に導かれ、新たな戦乱の世で探し求めることになる。
百英雄伝公式サイトより引用
それぞれの正義と真実を。
メーカー | 505 Games |
発売日 | 2024年4月23日 |
プレイ人数 | 1人 |
ジャンル | RPG |
CERO | B |
対応機種 | PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S/Nintendo Switch/PC |
特徴
最初に、「百英雄伝」の特徴について紹介したいと思います。
幻想水滸伝の精神的後継作品
本作は、KONAMIから発売された「幻想水滸伝」を制作したスタッフが再集結して制作した「幻想水滸伝の精神的後継作品」となっています。
幻想水滸伝は、中国の四大奇書の一つ「水滸伝」をモチーフにしたゲームで、宿星108星の108人の仲間や水のほとりの本拠地など、「水滸伝」と似ている点が多いゲームです。
その幻想水滸伝の精神的後継作品ということで、本作にも100人以上の仲間や本拠地、幻想水滸伝から一騎打ちシステムや戦争システムなども継承しています。
また、ストーリーも水滸伝から続く悪意ある権力者から国を救うという点を継承しています。
100人以上の仲間たち
先述した通り本作は、ゲームタイトルの「百英雄伝」通り100人以上のキャラクター達が仲間になります。
全ての仲間キャラクターが戦闘に直接参加するわけではなく、戦闘開始時に攻撃力を上げてくれるバフ用のサポートキャラクターや本拠地で宿屋や道具屋など店舗を開設するキャラクターなど多種多様のキャラクターが100以上仲間になります。
JRPGならではのコマンド式バトル
昔ながらのJRPGをベースにしているゲームということで、戦闘システムはコマンド式バトルになっています。
コマンド自体も「攻撃」「魔道レンズ(魔法)」「防御」「アイテム」「英雄コンボ(協力技)」といったよくあるコマンドとなっています。
また、戦闘によってはギミックも用意されており、使用すると戦闘を有利に進められたりでき、どのタイミングでどのキャラクターでギミックを使用するかなど戦略性もあります。
次からは、作品の感想について書いていきたいと思います。
評価
個人的★評価
ストーリー | |
グラフィック | |
サウンド | |
システム | |
総合評価 |
良かった点、気になった点
・色々な所に幻想水滸伝の要素が散りばめられている
・100以上の個性豊か仲間たちが魅力的
・ほぼ全ての会話がフルボイスでストーリーを盛り上げている
・全体的に動作がもっさりしていてテンポが悪い
・全体的にゲームバランスが悪い
・システム面で不便なところがある
以降、詳しく書いていきたいと思います。
良かった点
色々な所に幻想水滸伝の要素が散りばめられている
幻想水滸伝の精神的後継作品ということで、100人以上の仲間や本拠地、一騎打ちシステムや戦争システムなども継承しているとお話ししましたが、それ以外にも多数の要素を継承しています。
本拠地については、武器レベルを上げる鍛冶屋や仲間に出来るキャラクターがどこにいるか教えてくれる占い屋など、各店舗に対応したキャラクターを仲間にすることで本拠地が発展していくのは幻想水滸伝同様です。
戦闘面では、SMLレンジでの前衛後衛の編成スタイルになっていて、仲間同士の協力技もあります。魔法についても火水風土の属性などが似ている箇所が多い作りになっています。
また、ミニゲームも幻想水滸伝お馴染みの温泉や料理対決、釣りなどがあります。もちろん百英雄伝からの新しいミニゲームもあります。
全体的に幻想水滸伝好きには刺さる作りになっていると感じました!
100以上の個性豊か仲間たちが魅力的
幻想水滸伝でキャラクターデザインを務めた河野純子氏が百英雄伝のキャラクターデザインを務めています。
キャラクターも老若男女に亜人種、ドラゴン、カンガルーとバラエティに富んでいて、自分好みのパーティー編成が楽しめます。
また、キャラクターは敵キャラクターも魅力的で良い味を出しているのも良かったです。
ほぼ全ての会話がフルボイスでストーリーを盛り上げている
豪華声優陣によるフルボイスがストーリーを盛り上げていてすごかったです。メインキャラクターだけではなく、自分で選択してパーティーに参加しているキャラクターがストーリーの合間にフルボイスで会話に参加するのは、全員で旅をしている感があって良かったです。
温泉イベントの会話はボイスが無いようですが、それ以外はボイスが付いており、特にミニゲームに演劇があるのですが、シンデレラなどの劇を豪華声優陣によるフルボイスで楽しめるはすごいと感じました。
気になった点
全体的に動作がもっさりしていてテンポが悪い
全体的に動作がもっさりしていてテンポが悪いと感じましたね。
装備やステータス確認のメニューの切り替えが「LT」「RT」のトリガーボタンで押しづらく、ボタンの反応も「ポチポチポチ」ではなく「ポチ…ポチ…ポチ…」みたいな感じの動作の為、操作性が少し悪いと感じました。
十字キーでメニュー操作できるのが如何に操作性が良いか改めて感じさせられました。
また、戦闘においても全員のコマンドを選択した後で行動順に攻撃しますが、一人ひとり行動するのでテンポが悪く戦闘が長くなりがちで、倍速モードがあれば便利だったと感じました。
全体的にゲームバランスが悪い
一言でいうと魔法キャラクターが不遇だということですね。
前衛後衛で編成システムですが、普通に敵の物理攻撃が後衛に直接攻撃し大ダメージを与えてきます。魔法についても、MP消費が激しいのに加えてセーブポイントなどで回復しないので、結局、MP節約の為に魔法を使わなくなります。
また、魔法自体誰でも装備できるので、タンク系の防御力の高いパーティーで固めて回復魔法だけ持たせるみたいなのが結局安定してしまっていて、各攻撃スタイルのバランスが悪いと感じました。
システム面で不便なところがある
編成していないキャラクターの装備品がアイテム一覧に表示されず、仲間の装備品の付け替えがパーティーに編成されているキャラクターとでしかできないのは不便に感じましたね。
パーティーに編成しているキャラクターの装備品と編成していないキャラクターとの装備品の付け替えは、編成していないキャラクターを選んで一度装備を外して編成しているキャラクターを選んで装備をする、という手間が発生して面倒でした。
また、アイテム一覧に表示されないので、装備品を新たに購入したけど実は編成していないキャラクターが装備していて無駄な購入してしまいました、みたいな事故が起きるのは気になったところです。
まとめ
いかがだったでしょうか。幻想水滸伝の精神的後継JRPG「百英雄伝」。
操作性やテンポ、システム面で不便さを感じるものの、ストーリーは王道、BGMやドット絵も幻想水滸伝の精神的後継作品という名に違わない作りになっていて、幻想水滸伝好き、昔ながらのJRPGが好きな人には懐かしさを感じる良いゲームだと感じました!
昔ながらの王道JRPGだと思いますので、気になる人は是非プレイしてみてください!